モンペのこだわり
- 幸恵 角川
- 6月15日
- 読了時間: 3分
過去のモンペはこんなところまでこだわっていました。
①「衣装」

少しでもイメージが伝わるように、モンペにブラウス、防空頭巾を用意。ブラウスは相方た二人で近所の洋品店に探しに行ったとき、たまたま目についた花柄のシャツ。私は紺色、彼女は水色の色違いにしました。胸には「昭和のおはなし会モンペと名前」をペンで書いて、縫い付けています。当時は住所と血液型も入れていましたが、ここは省きました。
防空頭巾はネットで作り方を見て、二人でチクチク手縫いで仕上げています。のちに気づきましたが、首に下げるとめちゃくちゃ暑いんです。綿入れですからね。ということで普段は肩から下げられるように、慌てて肩さげ用の紐もつけました。
雑のう(かばん)はたまたま持っていた帆布性のモノを使用し、この中に名簿や集金袋を入れています。
②「台本」

敢えて和綴じ使用にしています。たまたま私が大学図書館に勤めていた経験もあり、その時にやり方を知っていたため採用してみました。台本用の紙は「わら半紙」を使用。ざらざらした手触りの悪い紙です。昭和世代の方はご存じの方も多いと思います。
私もその一人で小学生時代まではわら半紙が主流だったと記憶しています。現在は見かけなくなりましたが、ネットで取り寄せて使っていました。表紙は和モノを取り扱う雑貨店で見つけた和紙で彩を持たせています。
③「お茶菓子」
モンペでは皆さまにお茶菓子のおもてなしをしていました。夏の公演なのでお茶は麦茶です。ペットボトルの麦茶をレトロなアルミのヤカンに入れ直し、そのヤカンからお客様にお茶をふるまうスタイルです。お客様同士でお茶を受け渡したり、ヤカンからお茶を注ぐ姿も見られてほっこりしました。
お菓子は作品のイメージに合わせたものを用意。例えば「八月の髪かざり」ではお祭りのシーンにお菓子が登場します。そのお菓子を詰め合わせました。残っていた資料を見ると「チョコ、ジェリービーンズ、ビスケット、飴玉、金平糖、キャラメル、かりんとう」とありました。これらをひとつづつ紙の袋に入れてお渡ししていたようです。
このお菓子を入れる袋も、薄くてぺらぺらした封筒のようなものを取り寄せていました。昔駄菓子屋さんに置いてあったような記憶があり、コレにしました。
④「装飾」
作品のイメージが伝わるように、ちょっとした装飾を行っていました。

こちらは第3回公演の様子。写真が見当たらずこれしかありませんが、八月の髪かざりではお菓子を瓶に詰めてお祭りを演出しました。
また、スピーカーは布をかぶせて見えなくしたり、出演者が飲むペットボトルの水には布製のホルダーを手縫いで作り、こちらも見えないようにしていました。
現代のモノは極力排除し、タイムスリップしたような空間づくりを心がけていました。手洗い場には1回分用に切り分けた手ぬぐいをセットして、使い終わったものは別のかごに入れていただくようにしたり、蚊取り線香を焚いて香りも昭和に。

演者が使う椅子はボックス収納椅子に布を張ってレトロに。実はこの椅子、真っピンクのド派手なやつなんです(笑)安く仕入れられましたし、布を張ればわかりません。
古民家公演の時のような演出はもうできませんが、配信だからできることを最大限模索していきたいと思っています。
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